2024年08月04日

夏休み課題その3

こんにちは。


これは私の数学ノートで、ルーズリーフで分野ごとにまとめてます。
若い頃からの蓄積でもう10冊ほどになりますね。



数学にノート整理など不要!と言う人いるけど、人は覚えたことを
忘れる生き物です。このノートを毎日見返して記憶を定着させます。

赤青2色使って、見やすくするとなお覚えやすい。ぜひお試しを。

今日は課題のその3です。




この不等式を私はアーノルドと呼んでいました。シュワルツの親戚ということで・・。

(ア)はどの参考書にも載っているちょっとうまい方法です。
(イ)は2次関数のグラフを考える方法で、(ウ)は内積です。

この証明法を(ア)しか知らない人は、これを機に全部知っておいてほしい。
きっと学力の幅がやや広がることと思う。
  続きを読む


Posted by 三石 at 03:40Comments(0)等式

2024年08月01日

夏休み課題その2

こんにちは。


もう7月も終わりですか。
中高生はもう夏休みに入っていると思う。



長い休みには、こういう分厚い参考書を端からやっていく。
という学習法は力をつけるのに良いかと思う。しかし、

1)予定通り進まず中途半端で終わる
2)学習したことを端から忘れていく


ということが起こりがちですね。
ではどうすればいいか?思うことを記事の最後に書いておきます。

今日は課題のその2です。



(ア)はどの参考書にも載っているけど、(イ)(ウ)は分野が違うから
なかなか無いでしょう。でもこういう考え方ができると学力の幅が広がる。
  続きを読む


Posted by 三石 at 14:48Comments(0)等式

2024年07月29日

夏休み課題その1

こんにちは。


ずいぶんと更新ができずにいて、気がつけばもう8月ですね・・。
この半年ただただ多忙過ぎて手が回らなかった。それだけです。

このblogは、塾の講師をしていたとき、中高生に数学に興味を持ってもらえる
ようにと始めたもので、2008年開設だからもうかれこれ16年になりますね。
今は先生ではなく小さな会社の社長だけど、思う気持ちは16年前と変わらない。

数学は面白い学問。
ぜひその面白さを見つけて楽しんでほしい、と願う。


大学入試を目指す受験生に有益な数学の問をいくつか作りました。
今日はその1です。



2変数の最大・最小問題のうち、条件が2次式で求める値が1次式の場合です。

1次式=kとおいてxかyを消去し、判別式≧0とする

のが基本的な解法でしょうけど、条件式が円の場合はいろいろ手があって、
これ以外の解法を考えてみてください。

  続きを読む


Posted by 三石 at 22:45Comments(0)等式

2023年08月13日

円と直線の交点の座標は?

こんにちは。


お盆のさなか、今日は久々のオフです。

数学の話。
円と直線の交点の座標を求めるとき、例えば次。



これは次のように結構面倒な計算になる。




他に手がないかどうか、考えてみました。




円を①、直線を②として、次の順。

Step1 ②をxかyについて解いて、それを①に代入
Step2 2次方程式を作って解の公式にぶち込む。
Step3 求めた値を②に代入し、もう一方を出す。



この問は係数が文字なので相当大変だけど、
受験生は1回は解いてみると何か得るものがあるかと思う。

しかし今日はこれではない解法で。
  続きを読む


Posted by 三石 at 14:11Comments(0)等式

2023年06月28日

レムニスケートとは?

こんにちは。


東京は銀座、和食の店にて。



折角なのでと高級な店を予約した。
うまかったな~~。高かったけど・・。


数学の話。
レムニスケートというものがあります。
youtubeのとある数学のサイトで紹介されていた問題。



この曲線は、次のようになります。



極座標と言って、
x=rcosθ,y=rsinθ
とおくと、きれいな式になる場合があり、この問もその例です。



  続きを読む


Posted by 三石 at 19:45Comments(0)等式

2023年05月29日

連立方程式と算術。

こんにちは。


ツアーオブジャパンという自転車のレースがありました。こちら
信州飯田コース。毎年我が家の前を、こういう感じで走ります。



我が家に近所の人や親せきが集まって観戦したとのこと。
私は東京で仕事でしたが・・。

中学2年の連立方程式の問題。



求めたいものをxやyとおいて、式を作ると、



こうなるので、これを解けばOK。
今日はこれで終わりでなく、算数で解く方法を考えてみました。


つるかめ算
ツルとカメの全体の数と、足の合計がわかっているとき、それぞれの数を求めるときに使う解法。
その方法は、まず全部がツルだったとして足の合計本数の違いを求め、
(合計本数の違い)÷(1匹の本数の違い)から、カメの数が出る。そしてツルの数も出る。

というものです。この方法で解くと、こうなります。

全体を時速30kmで走ったとすると、進んだ道のりは、10km
これだと2km足りないので、時速を50kmに変えていく。
1時間あたり20km道のりが変わるから、2kmだけ変えるには、
  2÷20=0.1(時間)
これが時速50kmで走る時間になる。
よって、くだりの道のりは、50×0.1=5km
(答) のぼり 7km



わかりにくいですね。どれがツルで、どれがカメか?
これを中学受験の小学生に教えることが、実に難しい。

もう少しわかりやすい方法で。

  続きを読む


Posted by 三石 at 14:00Comments(0)等式

2023年05月12日

3変数の関数のばあい。

こんにちは。


GWがあっという間に終わり、またいつもの日常です。



三石家恒例のGW-BBQ大会。家の庭にて。

ホタテにはバターが合う。シイタケは自家製。
大勢でワイワイやるのが良いですね。


今週、こんな問を考えておりました。




(a,b,c)=(0,0,1)のとき、T=0
(a,b,c)=(1/3,1/3,1/3)のとき、T=1/3

これらが最小値と最大値になりそうだけど、
この2つの値の間をすべて取るかはわからない。

ちなみに最大値だけを出すなら、次の手がある。




文字が多い場合、

どれか1つを固定する

という考え方が結構役に立ちます。

  続きを読む


Posted by 三石 at 23:44Comments(0)等式

2023年01月14日

正弦定理と余弦定理

こんにちは。


大学入学共通テスト、1日目が終わりましたね。
数学は明日ですか。

どこかネットで問題がUPされ次第、解いてみます。


ところで試験中、問が解けないときどうすればいいか?



まあ、普通に考えて解けないのだから、見落としを見つけるか、
何か特別なことを見つけるか、ということでこの4つかなと思う。

数学Ⅰの「図形と計量」という分野に正弦定理、余弦定理があるけど、
これの成り立ちを問う問題が、以前の試行テストで出ましたね。
定理が成り立つ理由、というのもある程度押さえておくべきです。



pは正弦定理のようなもの
qは余弦定理のようなもの
です。
どちらも三角形ABCが出てきていないので、変な問いですね。
pとqが同値であることを示すには、
p ⇒ q
q ⇒ p

がともに真であることを示します。
  続きを読む


Posted by 三石 at 21:12Comments(0)等式

2022年11月12日

相加・相乗平均の誤答多い。

こんにちは。


久々の休日。
良い音楽を聴きながら、コーヒーでも飲みますか。



「ネル」というパジャマの生地でできたコーヒーを濾す道具です。
これで淹れると、角が取れてまろやかな味になる。

気がする・・。
今日はこういう問を1つ。




この問題にはいろいろと誤答がありますね。
塾で教えていた頃に、生徒に誤答例を見せてどこが間違いか?
考えてもらったことがあります。

では1つ目の誤答です。



見た感じ正しいように見えるけど、大間違いです。

生徒A:「赤い枠の中の不等式が、そもそも間違っているのでは?」
生徒B:「作った不等式の右辺が定数にならないから、ダメなんじゃ?」


では2つ目の誤答です。



これも、一見うまそうに見えますね。でも間違いです。

生徒C:「今度は合っていると思う。」
生徒D:「①と②を掛け合わせてはいけないのでは?」

掛け合わせること自体は間違いではなく、正しい不等式が出てきてます。
誤答2は等号が成り立つ場合が、実はない。なので8を最小値にできないのです。
  続きを読む


Posted by 三石 at 17:27Comments(0)等式

2022年11月04日

続、複素数平面に強くなるには?

こんにちは。


高校数学Ⅲの「複素数平面」という分野の原稿を書いていて、
何とかすべて書き終えました。ふう・・。



この汚ない原稿は私が書いたもので、これを組版すると、
こうなる。




この瞬間が、この仕事のちょっと嬉しいときですね。

中高生にとって、もっともっと役に立つ良い本を作りたい。
こういう気持ちで仕事をしている。
あれれ・・この中に誤植がある・・。


今日はこういう、教科書にありそな問を1つ。




これは座標平面と言って、xとyの座標を1組として表した平面ですが、これを

複素数平面に置き換えて解く

と、うまくいくという例の為の問いです。
まずは普通に解く方法を2つほど。
  続きを読む


Posted by 三石 at 23:41Comments(0)等式

2022年10月22日

複素数平面に強くなるには?

こんにちは。


しばらく更新途絶えました。多忙につき・・。
新宿、いつもの珈琲屋にて。




高校数学Ⅲの「複素数平面」という分野の原稿を書いていて、
あと少しとなりました。ふう・・。
とある入試問題を原稿に載せて解答を作ったあと、念のため
他社の解答を調べてみたら、答えが違っていた!!
たぶん私が間違っていると思ったけど、私は合っていた。

怖いですよね・・。
錯覚いけない、よく見るヨロシ。

教科書にも載っている有名な問を1つ。



綺麗な式ですよね、ほんと。
これ、本当に成り立つのか数値を当てはめてみた人いますか?



図のABCは1辺が2の正三角形になっていて、式を作ると上のようになり、
iの2乗は-1に置き換えて続きを計算すれば、確かに0になりますね。

ではどうやって等式を示すのか?



一般的なものはこの2つでしょうね。
①は大変なので、まずは②から。
  続きを読む


Posted by 三石 at 18:17Comments(1)等式

2022年06月30日

相加・相乗・調和とは?

こんにちは。


連日暑いですね。
夏は苦手だ~~。とくに東京は暑い。
そーだ、涼しい長野に避暑しよう。

ところで、
Lineギフトというものがあるそうです。



これ、誰のケータイかは置いといて。
便利なもんですね。文化が進んで、我々の若い頃には無かった
人と仲良くなる方法が、いまは多々あります。


数学の話。
相加平均≧相乗平均≧調和平均
というのがあります。

これを証明する問題。


左から順に、相加、相乗、調和となるけど、
調和平均なんぞ、いつ使うのか?

問. 道を往復するのに、行きは時速4km、帰りは時速6kmで走った。
全体で、平均の速さは時速何kmか?


これはよくある引っ掛け問題で、(4+6)÷2とやるのは間違いで、



調和平均になるというのが、面白いです。


上の問題ですが、
対数を使った面白い証明方法を見つけたので、考えてみました。
  続きを読む


Posted by 三石 at 23:12Comments(0)等式

2022年06月11日

連立方程式の解とは?

こんにちは。


土曜の午後。いつもの店にて。



甘いもの食べても、ちゃんとトレーニングすれば
太らないです。すれば、の話ですが。


数学の話。
連立方程式を解くことは中学で習うけど、例えば次の①、②を解く場合



③はともかく、④は引くところを足してしまった。
これでは解けないのだけど、

①と②を解く代わりに、③と④を解いてもいいのか?

つまり「①かつ②」と「③かつ④」が同値なのかどうか?
こういうことは中学で教わらないし、高校でもあまり触れない。


連立方程式をイチから解くことを考えてみました。




文字ばかりでややこしくて、ちゃんと解くのは大変でした。
答えを見る前に自分で解いてみるとか、やめましょう。

「定数」というのは定まった数であるのに、実はどんな値でも
とり得るものなので、自分の都合で設定できない。
だから、文字が0になることも考えなくてはいけなくて、厄介です。

変形していくとき、どの式とどの式が同値なのか?
つくった式の係数や、定数項が0であるかどうか?

こういうことを気にしなくてはいけない。だから大変でした。
  続きを読む


Posted by 三石 at 17:49Comments(0)等式

2022年01月01日

2022元旦

令和4年
明けましたね。


初詣は毎年恒例、市内の元善光寺というお寺に。
そしていつもの奉納、今年はこれです。






解答は後日に。
皆さま、本年もよろしく。
  続きを読む


Posted by 三石 at 10:18Comments(0)等式

2021年12月12日

みかんを配るには?

こんにちは。


今年も残りわずか。
東京に越して3年目の冬なのだけど、冬は、
実家の長野に比べて暖かいので心配ないです。

数学の会社を経営して3年。
今年1年はそれなりに仕事が入ったのだけど、
売り上げはイマイチだったかな。まあ想定内です。



お世話になっている会社からお歳暮が届いた。

温州=うんしゅう
と読むようです。
こりゃうまいですね~。

みかんの問題を作りました。




隣の人にみかんを1個も渡さない、という場合もあってよいことにします。
Mを最小にしたいのだから、隣の人に渡したあとその人からもらっていては、
移動するみかんが重複して割が悪いですね。なので、



このように時計回りに渡していくとして、各自が10個になるようにxで表します。
渡す個数は負の数でもOKで、そのときは反対にみかんをもらうことになります。

「移動するみかんの個数の合計」なので、負の数は正にして足さないといけない。
なかなか簡単でないです。
  続きを読む


Posted by 三石 at 18:30Comments(0)等式

2021年12月03日

計算に強くなるには?

こんにちは。


もう12月ですか、早いですね。
来年の受験まであとわずかです。

会社の書棚にあった、ずいぶん古い参考書たち。




昭和●年とか書いてある。
チャートは私が高校の頃は赤と青しかなくて、写真と同じ小さい版だった。
赤は鬼のようにムズかった・・。

チャートに載っていた問を解いてみますか。



(1)は全部展開しても解けるのだけど、やる気がしないですね。
かっこの中を置き換えてみようか、という気になります。

文字の置き換えで、簡単化をはかる

(2)は文字を1つ消して解くという方法だと、ルートがついてしまって、
たぶん解けないですね。

対称形 → x+y=u、xy=vとおけ

この赤字は本に書いてあります。
こういうキャッチなコピーが実にうまい。
  続きを読む


Posted by 三石 at 14:36Comments(0)等式

2021年11月12日

ロックか水割りか?

こんにちは。


とあるBARにて。



ウイスキーには何種類かあるのだけど、代表的なのが
スコッチ と バーボン
どちらも原料は麦だけど、バーボンにはとうもろこしを含む。
これがカラメルのような甘い味を引き出すわけですな。

ロックにします?それかソーダで割りますか?

バーテンがお酒のウンチクを語ってくれる。
都会の雑踏の中、しばしの安らぎと言ったところ。


数学の話。
中学の連立方程式の文章題で、よくあるのが食塩水の問題。

問題
5%の食塩水Aと8%の食塩水Bを混ぜたら、
6%の食塩水が300gできた。それぞれ何g混ぜたか。


これは次のように連立方程式を立てて解けばいい。



しかし、方程式を立てないで解く方法もあります。



この解き方は「天びん法」とか言うようで、
学校では習わないけど、中学受験の小6生は塾で習う。

なぜこの方法で答えが求まるのか?
これを考えてみました。
  続きを読む


Posted by 三石 at 14:08Comments(0)等式

2021年09月06日

ピタゴラス数(その3)

こんにちは。


都内まだまだコロナ騒ぎが収まらず。
実家にはなかなか帰省できないし、しても街のレストランは
県外の人お断りと書かれているし・・。
普通に暮らせるのはいつだろーか?



ウチの畑にある木です。この実の名は?
ヒント:ぴりりと辛い。


数学の話。
ピタゴラス数とは、直角三角形の3辺が全部整数になるときの
その数の組のことで、案外無いようで、実は無限にあります。
その1 
その2 

これの続きです。





ピタゴラス数のうち、上のように最大公約数が1のものを
原始ピタゴラス数といいます。特徴を挙げると次のようです。

1)a、bのうち一方は偶数、他方は奇数
2)a、bのうち一方は3の倍数
3)a、bのうち一方は4の倍数
4)a、b、cのうちいずれかは5の倍数
5)面積は6の整数倍
6)内接円の半径は必ず整数


このうちの3)を考えます。検索すればいろいろ証明法が出てくるけど、
たぶん載ってないと思う解法をここに載せよう。
  続きを読む


Posted by 三石 at 18:10Comments(0)等式

2021年09月01日

ピタゴラス数(その2)

こんにちは。


東京は銀座にて。



「カードで。」

万年筆は外国産の方がいろいろオシャレですね。


数学の話。
ピタゴラス数とは、直角三角形の3辺が全部整数になるときの
その数の組のことで、案外無いようで、実は無限にあります。
求め方はこちら

今日は前回と違う解き方を考えました。



当て推量で探すのでなく、一般形を作ってから求めたい。
直角をはさむ2辺のうち奇数の方に着目し、三平方の定理を次のように変形します。



ここから一般形が作れないだろーか?
いろいろ悩んで、何とか結論が出ました。
  続きを読む


Posted by 三石 at 21:34Comments(0)等式

2021年08月27日

重心の不等式。

こんにちは。


長野から東京に単身上京して会社を経営し、2年が過ぎた。
都会と田舎の違い、これは結構ありますね。何が違うか?

1)体感する刺激・・・都会の方が多様化していて刺激が多い。
2)時間の感覚・・・・都会はせわしい、田舎はのんびり。と言った感。
3)めんどくささ・・・・田舎は地域の中で役割がある。都会は何も無い。

このあたりですかね。
仕事は楽でないけど、まあ楽しいです今のところ。


今週考えていた問題がこちら。



美しい式だ。

線分の長さは2乗しないとルートがついてしまうので、このままの形では証明しにくいです。
AO、BO、COをRとおいて、



これを示せばいいのだけど、すぐにはできない。



こういう感じで中継する式が必要です。
これは大変だ・・。
  続きを読む


Posted by 三石 at 20:05Comments(0)等式