2018年04月17日

2017ヨーロッパ女子数学オリンピック1次選抜(問題2)

こんにちは。


新学期が始まり、塾にも新入生が加わった。
初日の生徒は何となく固いのだけど、まあ徐々に打ち解けてきますね。




「解の公式、忘れました!!」

使わないものは、忘れるように人間の頭はできているので・・。
今日忘れた生徒には、来週同じ問を解かせる。しかしまた解けないので、
次の週も同じ問をやらせる。そのうちに嫌でも覚えるでしょう。

反復は大事ですよね。

リクエストにつき、次の難題を・・。




10項くらい書き出していけば何か手掛かりあるだろ・・と思ったが



これ以上やる気がしない・・。

しかしこの時点で、第6項は、第2項と第3項の倍数になっている。
偶然なのか必然なのか、2×3=6だし。そして次の第7項は、
漸化式の形を見ると、2でも5でも割り切れずに1余る。


こんな小さな手掛かりが役に立つのかどうか・・。
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Posted by 三石 at 00:54Comments(1)JMO

2018年01月25日

2018日本数学オリンピック予選(問題10)

こんにちは。


A~Hの8人でトーナメント戦を行う。
どのように対戦を組んでも、優勝するのはAかBである。
こうなるような、A~Hの勝敗の表をつくれ。


JMO予選・問題10は大体こんな感じです。4人だけ適当に作ってみると、



このようにAとBをたくさん勝たせておけば、優勝しやすい。
しかし次のように組むと、3勝しかできないDが優勝してしまう。



A、B以外が優勝しないようにするには、いろいろと条件がありそうですね。

問題はこちら。



「勝敗の組み合わせとしてありうるもの」
これの解釈の仕方が複数あるけど、8人の選手を区別して、誰か2人の勝ち負けが
異なるものはすべて別の組み合わせ、と考えることにします。

そうすれば、発表されている答えと合致するので・・。
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Posted by 三石 at 17:53Comments(0)JMO

2018年01月23日

2018日本数学オリンピック予選(問題9)

こんにちは。


昨日大雪警報だったけど、夜にはおさまった。
ここより東京のが降ったようだ。雪はほんと困る・・。


JMO予選の続き。



読んでいて途中で嫌になりますね・・。
図に描くとこんな感じになった。



内接円があるときの着目すべき点は、

角の二等分にしるしをつける。
接点での垂直にしるしをつける。
等しい接線にしるしをつける。

この3つですね。
全部使えば、だいたい解けるはず。
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Posted by 三石 at 19:29Comments(0)JMO

2018年01月22日

2018日本数学オリンピック予選(問題8)

こんにちは。


今週天気が悪いようで、いま雪がしんしんと降り積っている。
なので塾は本日休講・・。


数学Ⅰ「データの分析」について。
センター試験で最もページを割いていて、つまらない上に面倒な分野だと思う。
しかし社会に出てビジネスマンになったとき、きっと役に立つ分野かと思う。

分散とは、データの散らばり具合を示す数。



2通りの分散の公式を、ただ単に暗記するだけでなく、

平均との差が小さいデータほど、分散は小さくなる。
データの2乗の和を考えるとき、分散の公式が使える。


こういうことを知っておくと応用がきく。
JMO予選の続き。



適当に書いてみて手掛かりがないかを探るよりない。
このとき、添え字が同じ式でまとめて考える。



203や195のところをもっと小さくしたいが、どうすればいいか?
右端の和は常に63になるが、このことが関係しているかどうか?

このあたりですかね、考えどころは・・。
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Posted by 三石 at 16:07Comments(2)JMO

2018年01月20日

2018日本数学オリンピック予選(問題7)

こんにちは。


東京新宿にて。
メニューに1杯なんと3000円の珈琲があった。



一体どんな味がするのだろ?
手前がそれです。ちなみに友人のは700円。

飲み比べてみたのだけど・・
700円の方のがうまかった気がする。残念・・。


JMO予選の続き。



総和が30になるペアは簡単に見つかる。

(1,6) ……差5
(2,7) ……差5
(3,8) ……差5
(4,10) ……差6
(5,11) ……差6
(9,12) ……差3

見方を変えて、各ペアのうちの大きい方だけの6個の和をA、
小さい方だけの6個の和をBとしてみると、

A=6+7+8+10+11+12=54
B=1+2+3+4+5+9=24

A-Bが30になる。
この条件が使えそうですね。
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Posted by 三石 at 21:06Comments(0)JMO

2018年01月19日

2018日本数学オリンピック予選(問題6)

こんにちは。


高校入試の図形の問題で、こういう質問が来た。



図の四角形で、辺BC、線分BDの長さを求めよ。
(ラ・サール高)

BCはいいとして、BDはどう解きますか?
トレミーの定理は使用不可とすると、結構めんどい。


JMO予選の続き。上のラ・サールより易しいかもしれない。



問題文がごちゃごちゃしてますが、図を描くと割とシンプルになる。




足して90°になる角を、有効活用せよ

こういう格言があります。
相似な三角形が見つかりそうですね。
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Posted by 三石 at 19:57Comments(0)JMO

2018年01月18日

2018日本数学オリンピック予選(問題5)

こんにちは。


随分前に作ったもので、三六オセロといいます。(三六はさぶろくと読む)



子どもが小さい頃、散々対戦したなと、懐かしく思った。
私の子育て論は「親子でよく遊ぶ」というもので、この時間が、
下手な塾に通わすよりずっと意義があると思っていた。

今でもそう思う。
そんな塾に通わす親御さんのおかげで私の仕事があるわけだけど・・。


JMO予選第5問。
これを解くために三六オセロを出してきた。



1個ずつカウントするわけにはいかないし、何か規則性を見つけるか、
または漸化式を作ってしまうか・・。

連続する同じ色の石は、まとめて1個とみなせる

ここが大きなヒントになりますね。

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Posted by 三石 at 01:36Comments(0)JMO

2018年01月16日

2018日本数学オリンピック予選(問題4)

こんにちは。


センター試験が終わり、私大と国立2次に向けて追い込みですね。
JMO予選の続き。



整数問題で、この手のタイプは大学入試にも出ます。

小さい方から順に、≡1となるものを探す

これしか無いでしょう。
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Posted by 三石 at 20:03Comments(6)JMO

2018年01月14日

2018日本数学オリンピック予選(問題3)

こんにちは。


センター試験2日目。ここ飯田地方、雪は無く快晴。
これまで地元の受験生の会場は、バスで2時間ほどの信州大だったが、
去年から市内の高校が受験会場となった。これはありがたい。

受験生、健闘を祈る!!


JMO予選の続きです。



中学の知識で解けるのだけど、対角線しか長さがわからないのが
作為的ですね。例えばABの長さをxとして強引に等式を作ると、



こんな方程式など、解けない・・。
なので、もっと柔軟な発想が必要になりそうだ。
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Posted by 三石 at 13:19Comments(0)JMO

2018年01月13日

2018日本数学オリンピック予選(問題1、2)

こんにちは。

今日明日はセンター試験。
数学は明日ですね。また今年も時間を計って解こうと思う。


その前に、こないだ行われたJMO予選。
解けた問のみUPしようと思います。



これは数学の知識は必要なく、ウォーミングUPの問題。
あまり時間をかけないで見つけたいところです。


続いて問題2



これも書き出していけば、すぐに答えが出ます。
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Posted by 三石 at 22:09Comments(0)JMO

2018年01月10日

2018ヨーロッパ女子数学オリンピック1次選抜(問題4)

こんにちは。


ここ飯田地方、昨日今年初の雪模様だったが、
すっかり溶けて今日は快晴。


こちらの最終問題は、整数解の問だった。



シンプルで実に美しい。
しかしこういう問は得てして難問になる。



どちらの式で行くのがいいのだろ・・?

【策1】 a^n-1、a^k-1をともに因数分解してみる
   ⇒行き詰る・・
【策2】 a^k-1が2でk回割れるための条件を考える
   ⇒無理っぽい・・
【策3】 a^k-1をa^n-1で直接割って(余り)=0にする
   ⇒割れない・・
【策4】 当て推量で答えを出し、これ以外に無いことを示す
   ⇒この問を解くよりもムズい・・

難航しそうですね・・。
次の因数分解は使えそうなので、書き出しておきます。



(B)の右辺が約分されて、そのあと因数分解できる形になればいい。
そうなることを願って解き進めた・・。
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Posted by 三石 at 12:53Comments(2)JMO

2018年01月09日

2018ヨーロッパ女子数学オリンピック1次選抜(問題1)

こんにちは。


年が明け、また慌ただしい日々が始まりそうだ。
より精進せねばと思う。

引き続きこちらです。大物の問1と問4を悪戦苦闘した。



何というか、洒落た問題と言う感じです。
高校数学Bの「数列」を習っていれば一応解ける問だし、数学的な面白さがある。

元の不等式は因数分解できて、次のようなシンプルな形になります。



つまり元の不等式を満たす数列は、

次の項が、前の項とその前の項の間の整数をとる

ということです。
隣り合う項の差が徐々に小さくなっていき、やがて一致する
というイメージですけど、

・ある項以降が全部一致する
・ある項以降が飛び飛びで一致する

この2つの場合がありますね。
どうやって証明すればいいのか・・悩んだ。

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Posted by 三石 at 11:32Comments(0)JMO

2018年01月08日

2018ヨーロッパ女子数学オリンピック1次選抜(問題3)

こんにちは。


毎年恒例「どんど焼き」という行事。



とにかく寒い朝だった・・。


引き続きこちらを解いていきます。
問題3は図形の問題。これは中学の知識で解けそうだ。



実にシンプルですね。シンプルなほど、実は難しい・・。



何か補助線を引くと、二等辺ができたり、合同になったり、円に内接したりで、
突然解けることがあるのだけど、どうやればいいか?

APを引く
CPを引く
BPを伸ばす
QPを伸ばす
△PBQを回転させる

いろいろやったがダメだった。なので△PBQを反転させてみた。



四角形ABP´Cが円に内接すればいいのにな・・と願ったが甘かったですね。
しかし、Aを中心にして円を描いてみたら偶然円周上にP´があった。

これで行けそうです。
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Posted by 三石 at 11:29Comments(2)JMO

2018年01月06日

2018ヨーロッパ女子数学オリンピック1次選抜(問題2)

こんにちは。


正月は久々に全オフで、のんびりだった。
大学入試も近いし、過去問を端から解いて行ったのだけど、医学部の数学は
基本的にどこも難しい。答えを出すまでに大変な労力の要る問が多く、
受験生には気の毒に思った。まぁそうしないと点差が付かないのでしょう。

計算力をつけるにはどうすればいいか?

1. ひたすらたくさんこなす
2. ミスを発見する目を持つ
3. 手間を減らす工夫を考える

このあたりですかね。特に2.が弱い人は計算ミスが無くならない。
自分の計算などきっと間違いだ・・と思って進めるのがよいです。

ところでこういう試験を発見したので解いてみました。

正月の間ずっと考えており、やっと全部解けた。4時間で解ける高校生は天才だと思う。
どの問も面白く、思考力を問う良問揃いだと思った。
大問1は解答が大変なので後回しにします。



パズルですね、これは。
問題文の意味がわかりにくいけど、要は、四方が封鎖されるドミノがないようにする、
ということです。

試しに4×4の場合をやってみると、



空マスが少なくなるようにドミノを置く必要がある。4×4の場合は6個が最大っぽい。
実験していくうちに答えは見つかるのだけど、最大であることの証明をしなくては、
得点がもらえない。ここが難なところ。
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Posted by 三石 at 12:55Comments(3)JMO

2017年07月01日

2015日本数学オリンピック予選(問題7)

こんにちは。


2年前のJMO、確か6番まで解いてギブアップした・・。
次の問7を考えてみますか。



意味がわかりづらいけど、格子点を通る平行線が何本あるかという問題。
1つの直線上に格子点が何個あるかが傾きによって違うし、また直線の位置に
よっても変わってくる。このあたりをどうするかが難しい。

STEP1 222本の直線の様子を探る
STEP2 直線Lの傾きを求める
STEP3 問題の答えを数え上げる

この流れで行くしかないか。
300個は多いので、まずは30個で調べてみる。



赤い四角の部分の点は、上下2個で1本とカウントすることになる。
1つの直線上に格子点が3個以上あると面倒なことになるのだけど、
たぶんそれは無いだろうと予測を付けて解くのがいい。


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Posted by 三石 at 19:08Comments(1)JMO

2017年01月31日

2017日本数学オリンピック予選(問題10)

こんにちは。


東京出張は、高速バスで中央道を通るのだけど、そのバスの中で
いろいろと線を引いて悪戦苦闘した・・。



三角形PQRの周の長さが12
これが困った条件で、どう生かすのかが難しい。

折れ線は、まっすぐにのばせ!!

という格言(のようなもの)があります。
これが使えるといいかなと思い、RPとQPをまっすぐに伸ばしたところ、
うまくいった。

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Posted by 三石 at 11:50Comments(0)JMO

2017年01月26日

2017日本数学オリンピック予選(問題9)

こんにちは。


JMO予選の第9問。これは難問。



並べ替え自体が2017!通りあるので、答はもっと大きな数になる。
なので「!」とか使って表すことになります。

F(σ)のすべての和
これでも十分難しいのだけど、さらに4乗せよとのこと。

次の等式を使うので、あらかじめ書き出しておきます。



それぞれ、左辺のCを!を使って書き換えれば右辺になります。
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Posted by 三石 at 22:10Comments(0)JMO

2017年01月25日

2017日本数学オリンピック予選(問題8)

こんにちは。


引き続きJMO予選。



幾何の問題は理詰めで解けない。
図の中の何かカギとなるものに気付けないと一生解けないですね。

この問題、BXとCXをなにげに引いてみたら、解が浮かんだ。
幾何の問はこういう偶然が多いです・・。
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Posted by 三石 at 19:55Comments(0)JMO

2017年01月24日

2017日本数学オリンピック予選(問題7)

こんにちは。


私立大学の入試がそろそろ始まる頃ですね。
このJMO、のんびり解いている時間が無くなりそうだ。



例えば1、2、・・・、14の14個の数で考えてみると、次が「よい並べ替え」の1つの例になる。



5の倍数と7の倍数を順にチェンジすれば、倍数の関係は保たれるし、
他の数は動いてないのでOKのままです。
この場合、5の倍数と7の倍数の個数が同じなのでうまくいったことになる。

探し方は見えたのだけど、いざ解答を作るとなるとよくわからない・・。
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Posted by 三石 at 18:17Comments(0)JMO

2017年01月22日

2017日本数学オリンピック予選(問題6)

こんにちは。


漸化式が与えられていて、144番目を求めるだけの問題。
しかし漸化式が変な形をしていて、一般項などたぶんわからない。



こういう問は、項をいくつか求めてパターンを見つけることですね。
13が基準になっていそうなので、13ごとに分けて表を埋めていく。



第66項まではこのようになって、1の列がうまい具合に2の累乗になっている。
おまけに144項は1の列にあるので、

1の列には、2の累乗がずっと続く ・・・★

これが証明できればOKで、答が簡単に出る。
しかし証明ができなくてそれどころか、★を仮定すると矛盾が生じてしまう。
これは背理法の原理で、★が誤りだということが証明されたことになる。

それほど甘くないですね・・。
なので方針を変えた。
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Posted by 三石 at 12:06Comments(2)JMO